Ratna Sari Dewi Sukarno (Cinderella story vol.1)
デヴィ・スカルノ Ratna Sari Dewi Sukarno 【シンデレラストーリー vol.1】
1962年(昭和37年)に、当時のインドネシアの大統領スカルノと正式に結婚、4人の夫人のうちの第3夫人になりました。
In 1962 (Showa 37), he was officially married to Indonesian President Soekarno at that time and became the third of the four.
●スカルノ大統領との出会い Cinderella story
わたくしがスカルノ大統領と出会ったのは19歳の時。当時、来日していた大統領が帝国ホテルでティーパーティを開いていて、わたくしはたまたま旧帝国ホテルのプルニエで友達と待ち合わせしておりました。偶然、わたくしの近くを大統領一行が通りかかり、そこで見染められたことが始まりでした。その場で大統領の側近の副官からティーパーティに誘われ、そこで初めて大統領にお会いしたのです。
淡い紫が少しかかったようなブルーの軍服を着た男性は、いま新聞をにぎわせているインドネシアの大統領だと紹介されました。
大きな目はキラキラと輝き、チャーミングな八重歯が印象的。第一印象で慈悲深い大きな優しさを感じ、一瞬イナズマに打たれた気がしたのは今もハッキリと覚えています。
その後大統領から、思いがけなくお手紙が届けられました。その手紙には「わたくしの写真を送ってほしい」と書かれていたので、写真を添えて返事を出させてもらいました。
そこから3カ月間、わたくしと大統領の文通が続き、ある日“2週間ぐらいインドネシアに遊びに来ませんか?”と書いた手紙を頂きました。
「私のインスピレーションになってください」
インドネシアへ行き実見した彼の偉大さは、私のあらゆる想像を超越しておりました。インドネシアでの、大勢の国民を前にした演説。その姿はどんな言葉にも形容できないほどの英姿でした。
首都のジャカルタから専用のジェット機でバリ島の離宮に招かれたときのことでした。楽園のような島の高台で、真っ赤な太陽が沈むのを大統領と一緒に眺めていたときのことです。
「私のインスピレーションとなり、力の源泉となって、私の人生の喜びとなってください」
このような美しい言葉はこれからの人生でもう聞くことはできないのではないかと心を打たれ、これがプロポーズなのだと悟りました。
わたくしはこの偉大な大統領から選ばれたのだ。これはもう神の天啓なのだ。そして、この方に選ばれたのだから、全身全霊をもってこの方に尽くそう。
わずか2週間で日本に帰国するつもりでしたが、それが永遠につながるとは。そして、インドネシアに住むことになろうとは、日本にいるときにだれが想像できますでしょうか。
人生はなにがあるかわかりませんね。
さて、ここでみなさまに質問です。わたくしはなぜ大統領から選ばれたとお思いですか?
その理由はわたくしの容姿が美しかったからだけではありません。
デヴィ・スカルノ
source : withonline.jp
Marriage year:1962